ステップ2【9】
次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。
「未来を見る目を失い、①現実に先んずるすべを忘れた人間。この行きつく先は、自然の破壊だ。」
これはレイチェル・カーソンが『沈黙の春』にしるしたシュバイツァーの言葉です。カーソンは二十世紀にいち早く自然の尊さを私たちに伝え、②科学技術が持つ危険性を警告しました。彼女のこうしたうったえは、次の世代を見とおす「目」によってなされたのです。
今の私たちには、次世代にかかわる課題が多く残されています。環境問題だけではありません。人権や平和なども、次の世代に当然かかわりのある課題でしょう。
こうした課題への対応は本来、いまの世代だけで決めてはいけません。
③次の世代をふくめた決定が正しい決め方であり、正義を実現するものといえます。しかし、次世代をふくんでの決定などは現実には不可能です。もし、それを可能にするものがあるとすれば、それは私たち一人一人が「未来を見る目」をもって判断することです。次世代に責任をもつ正しい決定は「未来を見る目」を共にもつことからはじまるのです。
《マークしよう》※右の文中にもマークすること
・同格の「 、 」を○で囲みなさい
未来を見る目を失い、①現実に先んずるすべを忘れた人間。
【分析】
未来を見る目〔+プラスイメージ〕を失い〔-マイナスイメージ〕
、〔同格=イコール〕
①現実に先んずるすべ〔+イメージ〕を忘れた〔-マイナスイメージ〕
(一) 傍線部①「現実に先んずるすべ」とは、ここではどのようなことですか。
記号を選び、後の空欄には文中の語句を記入しなさい。
「 現実に先んずるすべ 」=「 」
〔+プラスイメージ〕 ↑ 〔+プラスイメージ〕
(同じ次元で同値の関係をつかむ)
ア 現実の問題より将来のことを優先させるきまり
イ 現実にとらわれず将来の問題をかんがえてゆく方法
ウ 現実の問題をいち早く正しく判断してゆく基準
エ 現実の問題をまず優先させてゆく考え方
「 」
(二) 傍線部②「科学技術が持つ危険性」とは、ここではどのようなことですか。
記号を選び、後の空欄には文中の語句を記入しなさい。
「 科学技術の持つ危険性 」=「□□□□□ 」=「□□□□ 」
ア 人間が科学の発達を抑止できなくなること
イ 人間が科学の力を過信してしまうこと
ウ 人間や動植物の環境を変えてしまうこと
エ 人間を害する武器を製造(せいぞう)製造してしまうこと
「 」
(三) 傍線部③「次の世代をふくめた決定」とは、どうすることだと筆者はここで結論づけて
いますか。
記号を選び、後の〈 〉には「肯定」か「否定」かを記入しなさい。
「 次の世代をふくめた決定 」= 〈 〉
ア 未来の人々の意見を予想して決めること
イ 子供たちと大人たちが話し合って決めること
ウ 未来の人々をふくめて話し合い、決めること
エ 次の世代の課題をよく考えて決めること
「 」